読んで面接合格⑤沈黙を恐れない
面接において焦ることと言えばクライアントが沈黙してしまう場面です。
沈黙の対応をどうするか、事前に考え対処するかしないかは合否を左右することになります。
読むだけで面接力アップ⑤は「沈黙を恐れない」です。
本日は沈黙の対応についてお話します。
まず最初に理解していただきたいのは、沈黙は悪いことではないということです。
沈黙があるからと試験で減点となることもありませんので安心してください。
カウンセリングはクライアントとカウンセラーとの言語的、非言語的なやりとりです。
沈黙もカウンセリングの重要な要素です。
ですから沈黙もクライアント理解には欠かせないものとしてカウンセリングプロセスに活用するくらいの気持ちで対処しましょう。
とは言っても、面接試験でクライアントが黙ってしまうと焦りますよね。
沈黙の対処法を挙げてみます。
まず、焦らず5秒〜10秒程度は待ちます。
我慢できないという方も、とにかくしばらく待ちましょう。
沈黙を焦らず待つと、クライアントが何か話し始めることが多いのです。
クライアントが話し始めると沈黙の対応は終わりです。
それでも、クライアントが話し始めないときはどうするかです。
そして待つ間に、クライアントの沈黙の意味を考えます。
大きく分けて3つにです。
1 内省している。考えている。
2 話し終えて一息ついている。話すことが特にない。
3 コンサルタントに反発している。
1と思われる場合は、さらに待ってみてください。
その場合は、クライアントを暖かく見守る姿勢(大丈夫ですよ、ゆっくり考えていいですよ、とか心で言いながら)で待ちましょう。
声をかけるのでしたらこんな感じでしょうか。
焦らずゆっくり構えてこう言ってください。
「どうぞゆっくりお話ください」
「いいんですよ・・・大丈夫ですよ」
「少し詳しくお聞かせいただけますか」
これらは沈黙に限らず、話さないクライアント、間がもたない場合にも使えます。
2の場合は、それまでのクライアントの話したことを要約するといいでしょう。
沈黙もそうですが、カウンセリング途中で行き詰まった時、またクライアントとの関係がしっくりこない時はこの要約は有効です。
要約する前に一言伝えて始めるといいです。
「ここで今までお聞きしたことをまとめてみてもよろしいでしょうか」
要約が終わるとクライアントは要約内容を前提にして話し始めます。
3については、本当に反発しているか判断するのは難しいですから、ひとまず要約してみるのが無難だと思います。
以上から言えることは2つです。
①沈黙は焦らずじっくり待つ。
②それでも状況が変わらない場合は要約する。
要約は行き詰ったカウンセリングプロセスを打開するきっかけとなります。