12の面接基本スキル
キャリアコンサルタント試験の面接対策の基本は2つです。1つ目はキャリアコンサルティングの導入から終結までのすべての段階の理解です。2つ目はロールプレイを通じての1つ目の実践とキャリアコンサルタントとしての姿勢の習得です。
1つ目の学習では、相談事例の導入から終結までを、キャリアコンサルタント、クライアントのセリフに分けて、それぞれの応答が12の面接スキルのどれに該当するのかを理解し、基本の形を身につけていきます。
12の面接スキルは、和み、導き、相槌、繰り返し、共感、賞賛、質問、要約、受入、確認、理解、提案、以上になります。
どれも大事ですが、その中でも賞賛は難しくないにもかかわらず、きっちりできている人は少ないように思います。わかっているのに、賞賛スキルを使うことがなかなか出来ないと、いつも感じてるいます。賞賛のタイミングではこのスキルを逃さない。単に繰り返しで終わる応答を見るととても歯がゆいです。賞賛スキルを使うとクライアントとの距離がぐっと縮まるのに。
実際の例を見てみましょう。相談事例の質問により状況を確認し、問題を把握する段階からの一例です。
CC:一方で、勉強に専念して、アルバイトの経験もないとのことですが、例えばボランティアとか、社会とかかわった経験はありませんか?
CL:大学2年の夏休みに1カ月、子ども科学館で説明員のボランティアをした経験はあります。その時は、子ども達の歓声や生き生きした顔を見ると、すごくやり甲斐がありました。
CC:ボランティアで、多くの子ども達を喜ばせたことは素晴らしい体験でしたね。
ここでは賞賛のタイミングと賞賛のスキルは逃してはなりません。
繰り返しのスキルで応答しても悪くはないですが、やはり物足りないですね。
CC:夏休みに子ども科学館でボランティアをしたのですね。
CC:ボランティアはやり甲斐があったのですね。
我々は人を褒めたり、褒められたりするのは照れがあって、普段は何となく控え目に言ったりするものです。しかし面接で賞賛で応えるタイミングでは逃さず賞賛スキルを使いましょう。それには普段から賞賛の応答や賞賛の応答が含まれる面接記録、逐語記録に親しむことが一番です。そしてその活用方法は次の3つです。
1 よく読んで全体を理解する。
2 声に出してからだで覚える。全部暗記するくらい徹底的にやるといいでしょう。
3 ロールプレイで定着させる。
ロールプレイは面接対策では最も重要ですが、欠点は一人ではできません。
その点、逐語記録などは、いつでも、どこでも、そして一人で繰り返し学べます。通勤通学の電車の中でも学習できます。
国家試験まであとわずかとなりました。
これからは本番を意識した受かるとための学習に集中していきましょう。