直前 面接のポイント6
実技試験までごくわずかとなりました。前回に続いて直前のポイントをお伝えします。
1 賞賛を忘れない
ロールプレイ15分の間に1度は賞賛するチャンスはあるものです。賞賛するタイミングを見つけたらすかさず賞賛します。賞賛するポイントがよくわからないと相談を受けることがありますが、そんなことはありません。
どんなに辛く悲しい内容の話であっても、クライアントの過去の話には必ず賞賛することはあります。賞賛されることのないと思っている人の話から賞賛されることを見つけて、それを伝え賞賛するのはキャリアコンサルタントとしてとても重要な仕事です。
私が養成講座のロールプレイでコンサルタント役で実際に経験したことがあります。クライアントが25年勤めて師長になった、と話した時、私は事柄への応答で応えました。
ロールプレイが終わり、振り返りの際、事柄への応答ではなく長年勤めそしてそれが認められたことを賞賛したほうが良かったとフィードバックを受けました。
そしてクライアント役からも褒めて認めて欲しかったと言われました。
私もクライアントの話を聞いている時、心の中では賞賛していたのに、行動に移すことが出来ませんでした。
日頃から賞賛するポイントを見つけたら必ず賞賛スキルを使うと強く意識しました。事柄の応答が間違いではないですが、クライアントの気持ちを考えると賞賛されると嬉しいですし、クライアントとの距離があるグッと縮まります。勿論試験官の評価も二重丸です。
そして賞賛は大げさに褒めることが大事です。大げさにするくらいの気持ちで賞賛しないと伝わりません。普段私達は賞賛したり、されたりし慣れていませんので、大げさにしないと賞賛はクライアントにも試験官にも伝わりません。
賞賛ポイント見つけたら必ず賞賛しましょう。
2 不明な点は聞く、ネガティブな内容であっても必要な情報は必ず聞きます。
面接試験のお題はいろいろな年代世代の職業生活における相談が主ですが、体調を崩している、または崩していたクライアントの相談も頻繁が高いといえます。
クライアントから精神疾患やうつ病にかかった、かかっていたことについて話された時どうしていますか。
病気のことは敢えて触れないロールプレイを何度か観察したことがありますが、共通しているのは、話が深まっていかず時間切れになっていたり、結局終盤病気のことを聞かないといけなくなったりして、いい相談事例と言えるものはありませでした。
必要なことは聞いたり、確認しないとクライアントの支援は出来ません。病状によってはすぐに仕事に就けないこともありますから、例えば、確認を怠って話を進めていって、いろいろな仕事を提案しても、かみ合わないままロールプレイが終わることは容易に想像できると思います。
病気について聞く時は、クライアントを気遣いながら優しく聞いてください。
どうしても聞き難い時は、「体調は今大丈夫ですか?」、「体調はその後いかがでしょうか?」などと水を向けてはいかがでしょう。
それでも聞きづらい、聞けないと言う方、私達の普段の会話と同じと考えてみてください。不明点、疑問点があるとその場で確認していませんか。カウンセリングと言っても人と人との会話です。不明点、疑問点はそのままにしない。それがクライアントの病気などネガティブなことであっても必要なことは聞きます、勿論相手を気遣いながら聞きます。
まもなく本番ですね。
実技試験での皆さんの成功を祈念しています。