ひとりできる面接対策② 導入段階のポイント
キャリアカウンセリングの冒頭段階は、「導入」です。
最初の最初ですから、当然面接では避けて通れない場面であり、評価対象ポイントが幾つもあります。
導入は、キャリアコンサルタントとクライエントがあいさつする。
もし、あなたが、導入段階をそれくらいの理解でロールプレイをはじめていると少しもったいないと思います。
この導入段階には、基本スキルのポイントが多くあります。
この段階の目標は、確実に評価基準をクリアすることです。
この導入段階こそ練習を怠りなくやって欲しいと思います。
面接に不安がある方は特にそうです。
予定通り導入段階の応答を進めることができると、安心できます。
面接本番はいつもより緊張するものです。
導入段階の成功は、15分を制すると言っても過言ではありません。
本日は導入段階のポイントについてお話します。
【導入段階のポイント】
1 あいさつ
導入段階の場面設定は事前に準備しておきます。
基本形を参考にして自分の型を作るといいです。
例を挙げます。
【導入段階基本対話例】
CC1:はじめまして、キャリアコンサルタントの○○です。
CL1:△△です。よろしくお願いします。
CC2:△△さんですね。今日はよくいらっしゃいました。
【ポイント1】自分の名前をはっきり伝える
CC1 最初にキャリアコンサルタントがあいさつをします。
冒頭のあいさつでは、自分の名前をはっきり伝えましょう!
普段早口の方、ロールプレイだと焦って早口になる方は多いと思います。
そんな方は、いつもよりゆっくりと話すようにするとちょうどいいでしょう。
「はじめまして」だけしか言っていない方はいませんか?
冒頭で自分の名前は必ず名乗るようにしてください。
キャリアコンサルタントが名乗るとクライエントも名乗る流れになります。
お互いにあいさつして、名前を伝える。
これは大事なスキルです。
【ポイント2 】クライエントの名前を必ず呼ぶ
キャリアコンサルタントのあいさつを受けてクライエントが名乗ったら、キャリアコンサルタントは必ずその名前を呼んで応えます。
親近感がわきます。
必ず名前を呼んで、そしてこう続けてください。
「よくいらっしゃいました!」
この時、クライエントの顔を見て、明るく、笑顔でハッキリ伝えましょう。
ただし、名乗らない場合もあります。CL1
その場合の応答は、2通りです。
【応答①】事前の資料で名前がわかっている場合はこう言うといいでしょう。
「△△」さんですね。
「今日はよくいらっしゃいました。」
②名前がわからない場合はこう話しましょう。
「今日はよくいらっしゃいました。」
導入段階の冒頭のあいさつは、誰でも普通にできることに違いありませんが、サラリと済ませる場合と比べると大違いです。
【導入段階基本対話例】
CC1:はじめまして、キャリアコンサルタントの○○です。
CL1:△△です。よろしくお願いします。
CC2:△△さんですね。今日はよくいらっしゃいました。
【導入段階誤り対話例】
CC1:こんにちは。
CL1:こんにちは。よろしくお願いします。
CC2:・・・
どうでしょうか?
ロールプレイ勉強会で見たことはありませんか?
後者のパターンは、よく見かける光景です。
あいさつはしているのですが、一方通行な感じで会話が終わっています。
キャリアコンサルタントが緊張していて、クライエントに気配りができない場合はこれと似た受け答えになります。
基本スキル、即ち言語スキルと非言語スキル
限られた面接時間で評価ポイントをクリアする。
それには、なんと言っても、事前準備が必ず実る導入段階を押さえることが最も大事です。
多くの方は、傾聴スキルを強化する、クライエントが沈黙したらどうする?、どう質問していこうか、目標をどう設定しよう、方策の提案は?、などに大きく気を取られているように思います。
特に、面接が苦手な方、あがり症の方、再受験の方は、冒頭をはじめとしたキャリアカウンセリングの前半段階を中心に基本スキルをセリフとして練習することをおすすめします。
本日は導入段階のキャリアコンサルタントとクライエントのあいさつについてお話しました。
「ひとりでできる面接対策」は、毎回会話例を掲載して、ポイントを具体的に説明します。
次回は導入段階で見落とせない非言語スキルについてお話します。