一人の力とカウンセリング
今日はカウンセリングの話、ひとりの力についてお話します。
私達人間の最小単位はひとりです。喜ぶ、怒る、悲しい、楽しいなどの感情は私達一人ひとりが固有に持っています。その感情は、その時々の状況によって、様々な感情が消えては生まれ、生まれては消えて、一つのところにとどまることはありません。
感情に限らず私達を取りまく環境も、例えば似た風景はあっても全く同じものはありません。私達人間は常に新しいものに接して新たな感情を持ち生活している。それこそが生きている、ということだと思います。
さて、私達の感情が一つのところにとどまり始めるとどうなるでしょう。ある感情のインパクトが強く、いつもは流れるように自然と移り変わる感情の起伏が弱くなってしまう。
なんとなく楽しくない、なんとなく元気が出ないなど、なんとなくいつもと違う時がその始まりです。
しかし、そんな時私達は、これも自然に、無意識ののうちになんとなく対処しています。
いつもよりゆっくりお風呂に入る、カラオケで歌う、スポーツをする、誰かとおしゃべりするなどがそれにあたります。たくさん食べて、サッサと寝るというのもそうですね。
また、ある時は、なんとなく不調の理由を考えることもあります。考えてみて、考え過ぎに気がつくこともありますし、まあなんとかなるだろうという結果になるかもしれない。
私達は知らず知らずのうちにいろんなストレスに対処していると言えます。
しかし、それがいつもうまくいくとは限りません。いつもの対処では不完全な時、私達はなんとなく感じていた不調が悩みとなります、まさに感情がある一つのことにとらわれてしまうときです。
それでは、悩みから解放されるにはどうしたらいいでしょうか。それには感情のとらわれから解放され、いろいろな感情を持つ状態にすることです。しかし、ただでさえ考えるのが煩わしい時に気持ちを切り替えるのはなかなか難しいですね。それではどうしたらいいか。
一つの場所にとどまらないことです。それはどこかに出かけるというのではありません。部屋から庭に出る。別の教室に行ってみる。何でもいいです。意図的に見える風景を変えるのです。
難しいですか？
元気がないときは少し難しいかもしれません。
ほんのちょっとだけでもいいです。場所を変えてみる。できれば一回だけではなく何度かやってみてください。行動することがきっかけで気持ちが変わることもあります。
それでも気分が変わらない、気分が晴れない。一人の力でどうすることもできない時は周りの人の助けを求めます。
仲のいい友人に相談するのもいいです。誰かと話して自分を見つめる。誰かと話すことが大事です。カウンセリングを受けるのもいいと思います。
私達はカウンセリングで皆さんの支援をしています。
次回は、仲間の力についてお話したいと思います。
