養成学校では教えてくれない「全体の理解」
面接試験の最重要項目は傾聴段階の理解と実践です。
しかし、キャリアカウンセリングは傾聴段階のあとにもいくつかの段階があり、終結へと進みます。
「今自分はどこを歩いているのか。」
「次はどんな場面なのか。」
これらをわかってカウンセリングを進めるのと、わからないで進めるのとでは、面接試験の結果、特に面接試験後半の出来に大きな違いが生じます。
キャリアカウンセリング全体の理解と、各段階の理解を「合格の3ステップ」の最初の2つに位置付けたのはそんな理由からです。
前回紹介した「合格の3ステップ」のおさらいです。
1 キャリアカウンセリングプロセス全体を理解する。
2 キャリアカウンセリングの各段階を理解する。
3 傾聴を中心とした前半部分の技法、姿勢を理解し実践する。
学習教材
キャリアカウンセリング全体理解に最も適した教材は、キャリアカウンセリング事例の導入から終結までの逐語訳が一番で、それに勝る教材はありません。
逐語訳がない場合は相談事例などの資料や、カウンセリングの本なども利用できます。
学習方法
学習方法のステップは3つです。
1 全体の理解
2 各段階ごとに目的、内容、技法の理解
3 セリフとして声に出して練習する
1 全体の理解
逐語訳等の資料で全体の流れを把握していきます。黙読、音読、どちらでも構いません。最初から最後まで通して何度も読みこんでください。
ここを森で例えると「森全体の理解」です。
2 各段階の理解
逐語訳等の資料で、導入から各段階ごとにポイントを理解していきます。
・その段階は何をするところなのか
・コンサルタントはどんな技法で応答するの
・その段階で注意すること
・間違い易いポイント
ここを森で例えると「木の理解」になります。
3 セリフ練習
コンサルタントとクライアントの応答をそれぞれの役になりきって声に出して読んでいきます。いわゆるキャリアカウンセリングをセリフとして自分のものにしていくのです。
このキャリアカウンセリング全体の理解をする、しないでは、その後の面接力の伸びが違います。
次回は、キャリアカウンセリング全体理解の効果と、逐語訳の超活用法についてお話します。